
スターティルコニのリフトのメリットは?他社との違い
車両整備やメンテナンス作業に欠かせない「リフト」。
安全性・耐久性・操作性が問われるこの分野において、注目を集めているのがスターティルコニ(STERTIL-KONI)のリフトです。オランダ発のこのブランドで世界80カ国以上で使用され、世界中の大型車両整備の現場で高い評価を得ており、日本国内でも導入が進んでいます。
中でも「モビリティリフト(モバイルリフト/モバイルコラムリフト)」は、整備業界で広く支持されている主力製品です。
では、スターティルコニのリフトにはどのようなメリットがあり、他社製品と何が違うのでしょうか?本記事では、そのポイントを分かりやすく解説します。ぜひ参考にしてみて下さい!
圧倒的な「安全性」と「安定性」
スターティルコニのリフトは、欧州の厳格な安全基準をクリアした設計が特徴です。
特に注目すべきは、以下の通りです。
- 機械的ロックと油圧制御の二重安全構造
- 車両の微細な傾きを自動で補正するレベリング機能
- CEマーク・ISO9001認証などの国際基準に準拠(50,000回のサイクルテストを行なっている)
これにより、大型バスやトラックといった重量車両の整備中も、抜群の安定性と安全性を確保します。
ワイヤレス技術による自由な作業環境
スターティルコニの代名詞とも言えるのが「ワイヤレスモビリティリフト」です。ケーブル接続が不要なため、作業場のスペースを最大限に活用できます。1本1本が自走可能になっており、複数の柱を連結させて大型車両を持ち上げます。
- コードレスによるトリップフリー構造
- 地球にやさしい充電システム
- 約9時間の充電で満充電で最大19回の上昇、下降が可能(アースリフトの場合)
- アンカー打ちなどの設置工事などの費用がかからない
特に、複数の車両タイプに対応しなければならない整備工場やバス会社にとって、この柔軟性は大きな利点です。
他社と比べた際の決定的な違いとは?
比較項目 | スターティルコニ | 一般的な他社製品 |
---|---|---|
安全機能 | 二重ロック+レベリング | 単一ロックが多い |
通信方式 | 無線通信(デジタル制御) | 有線接続 |
操作性 | タッチパネル式・直感操作 | ボタン式・限定的 |
同期機能 | 最大32本まで | 8〜16本が主流 |
導入実績 | 世界80ヵ国以上 | 地域限定が多い |
他社製品にも優れた点はありますが、「安全性」「操作性」「将来の拡張性」といった面で、スターティルコニは一歩先を行く設計になっています。
二重ロックについて
機械式セーフティロック(Mechanical Locking System)
- リフトが上昇する際、一定間隔で物理的なロックピンが自動で噛み合う構造になっています。これにより、万が一油圧系統に異常があっても、車両が落下するのを防ぎます。
油圧保持システム(Hydraulic Holding Circuit)
- 各コラムには油圧バルブとセンサーが内蔵されており、リフトの下降や傾きを検出して自動調整。これにより、負荷が不均等になっても安全な状態を保ちます。
一部製品では、電子制御式の自動ロック確認システムも搭載されています(特に無線モデル)。
スターティルコニの「レベリング」機能とは?
「レベリング」とは、各リフトが上昇・下降中に互いの高さを自動で補正し、車両が常に水平状態になるように制御する機能です。
各リフトに内蔵されたセンサーが、それぞれの上昇・下降量を常時監視。コントロールユニットが、全リフトの高さを比較・同期制御し、±1mmレベルの誤差を自動修正します。また、車両が傾かないように、個別のリフトに微調整指令を出してリフトを制御します。
メリット
メリット | 内容 |
---|---|
安全性向上 | 車両の傾斜やねじれによるリスクを回避 |
車体への負荷軽減 | フレームや車軸へのストレスを最小限に抑える |
複数台リフトの高精度同期 | 複数同期しても均一な持ち上げを実現 |
傾斜床でも対応可 | 完全な水平でない床でも安全に使用可能 |
特に重要な場面
- バスやトラックなど長尺車両の整備時(前後の高さ差が出やすい)
- 不均等荷重の車両(エンジン位置が偏っているなど)
- 複数コラムを使うときの同期昇降(最大32台まで同期可能)
他社製品との違い
スターティルコニのレベリングは、自動かつリアルタイムで補正が入る点で他社製品と一線を画しています。中には「手動再調整」や「警告後の停止」などにとどまる製品もありますが、スターティルコニは作業を止めることなく、補正しながら安全に継続できるのが特長です。
長期的なコストパフォーマンスの高さ
初期投資がやや高めであると感じるかもしれませんが、故障率の低さや部品交換の簡便さ、さらに長寿命設計により、長期的な運用コストはむしろ抑えられるケースが多いのも事実です。
また、リフトの稼働時間が短縮されることで、整備効率の向上や作業者の負担軽減にもつながります。
スターティル社の新製品 特殊車両向け「多機能クロスビーム(MPB)」

スターティルコニ社は2025年春に新製品「多機能クロスビーム(MPB)」を発表しました。これは、軍用車両や農業機械、特殊架装車などの整備に最適化されたクロスビームで、従来のタイヤリフトだけでは対応が難しかった車両の整備を、より安全かつ効率的に行える革新的な製品です。
最大20,000kgの積載に対応する堅牢な構造を持ち、車両のフレーム部分から直接持ち上げることで、ホイールやサスペンションのアクセスが飛躍的に向上。調整可能なスライドパッドやフラットアダプター、旋回キャスターの採用により、あらゆる車種にフィットし、スムーズな位置決めと作業性を実現します。
さらに、モビリティリフトとの組み合わせにより、前後・側面からの柔軟なセットアップが可能となり、特殊車両にも対応できる高い拡張性と安全性を誇ります。
このMPBの登場により、スターティルコニのリフトは通常の大型車両整備にとどまらず、より複雑で特殊な現場にも対応可能なラインナップへと進化しました。ぜひモビリティリフトと合わせてご検討ください。
製品の詳しい仕様や導入方法については、以下の記事をご覧ください。
特殊車両向け『多機能クロスビーム(MPB)』を発売開始しました!
スターティルコニのリフトのメリットは?他社との違い まとめ
スターティルコニのリフトは、「安全性」「操作性」「拡張性」において、他社製品を大きく上回る魅力を備えています。特に、大型車両や多車種を扱う現場では、作業効率と安全性を両立する最適解として、高い評価を得ています。
リフト選びにおいて迷っている整備業者の方や導入を検討中の企業担当者にとって、スターティルコニは非常に有力な選択肢と言えるでしょう。
安全性の高さが業界トップクラス
- 二重のロック機構(機械式+油圧式)により、万が一のトラブルにも備えた構造
- レベリング機能によって、長尺・不均等荷重の車両でも常に水平を保持
- CEマークやISO9001などの国際安全規格を取得済み
無線制御による圧倒的な作業自由度
- ワイヤレス制御でケーブルの取り回しが不要
- 完全自走式のリフトユニットにより、現場レイアウトに応じた柔軟な対応が可能
- 配線不要のため、初期導入工事コストやレイアウト変更時の負担が少ない
将来に対応する拡張性と整備性
- 最大32本までの同期リフトが可能で、大規模な車両整備にも対応
- 新製品「多機能クロスビーム(MPB)」の登場で、特殊車両にも柔軟対応
- モジュール構造により、故障時のユニット交換が容易かつ短時間で可能
コストパフォーマンスの高さ
- 長寿命設計、部品耐久性の高さにより維持管理コストが抑えられる
- 1回の充電で19回まで昇降可能(アースリフト基準)など、エネルギー効率にも優れる
- 作業効率アップにより、1台あたりの整備時間を短縮=人件費・稼働ロス削減にも貢献
国際的な信頼と導入実績
- 世界80カ国以上に導入され、バス会社・軍・交通機関などで実績多数
- メーカー独自の品質テスト(50,000回の昇降テストなど)も実施済み
これらの点から、スターティルコニのリフトは単なる昇降機器ではなく、「整備効率と現場安全を支えるハイエンド設備」として、確かな信頼と実績を誇っています。
導入を検討する際には、単なる価格比較ではなく、長期運用・安全性・対応力まで含めて評価することが重要です。そうした視点から見ても、スターティルコニは極めて有力な選択肢であると言えるでしょう。