『変な家』話題のミステリーホラー映画を観てきた感想(ネタバレあり)
今話題の映画、変な家。
原作は90万部を達成した大人気作品!
YouTubeでは一部が動画化され、なんと1,700万回再生されたバス動画を生み出しました。
実際に公開されてすぐに映画館で観てきましたので大枠のあらすじ(ネタバレあり)や自身の感想などをまとめていきたいと思います。
変な家 ミステリーホラー映画のあらすじ
ホラー系のYouTube動画投稿をしている主人公の雨宮(間宮祥太朗)は、近頃いいオカルト・ホラーネタがなく困っていたところ、マネージャーが家を買いたいと話をしてきた。
一見普通に見える2階建ての一軒家なのだが、注意深く観てみると間取りがなんだかおかしい。1階に不思議な空間があったり、子供部屋は2重扉がついていたり、子供部屋専用のトイレが備え付けられていたり、夫婦と子供部屋の他に寝室があったり。
オカルト好きな有名設計士の栗原(佐藤二朗)にアドバイスをお願いすると、もしかしたらそこでは計画的に殺人事件が行われているのではないか?と。
そんなタイミングで近隣の森林でバラバラ殺人事件の死体が発見され、マネージャーは家の購入を取りやめることになった。
そのまま何も踏み込まなければ良いものを、ネタ探しに困っていた雨宮は事件や変な家の真相を暴くべく自ら動画を回して潜入調査を始めていく。
そこで解き明かされていく驚きの真実。人間の醜さ、信仰や洗脳の恐ろしさをミステリーホラーとしてまとめあげた作品。
前半は間取りの不可思議な謎の解明が中心で面白い
前半は告知でもあった通り、変な家の間取りを中心にホラーテイストに展開が繰り広げられていく。
雨宮に情報提供をしたいとコンタクトを取ってきた宮江柚希(川栄李奈)。なんとこの女性はこの変な家で殺されたかもしれない男性、宮江恭一の妻だと言う。
この家で夫が事件に巻き込まれたかもしれないということで雨宮、栗原、柚希の3人でこの家や事件を調査していくのだが、原作やYouTubeは絵替わりがせず淡々とストーリーを話していくのに対して、本映画は家の不気味な様子が映し出されており、おっかなびっくりのホラー映画となっている。
1階と2階の見取り図を重ねてみた時に見える秘密の通路がこの部屋の仕組みの鍵となっていた。
1階の浴室、2階の子供部屋の棚の下にはそれぞれ空間があり、行き来できるようになっていたのだ。他にもあった秘密の空間を利用して、訪問者が酔って浴室に入った隙に子どもに合図を出し殺人を犯していたのではないか、というのが主人公雨宮と設計士栗原さんの推理である。
後半は諸悪の根源の本家へ出向き、人の洗脳の恐ろしさを伝えている
しかし宮江柚希の夫と言われていた宮江恭一とは結婚はおろか一切の接点もなかった。実は変な家に住んでいた女性、綾乃(瀧本美織)の妹だったのだ。
公園で子供と一緒に遊んでいた時、急に姉の顔が曇るシーンがあった。そこでの会話が姉妹2人で会う最後の日となってしまったため、柚希は姉を探すために出かけたのだ。
そこから情報を探すべく母、喜江(斉藤由貴)に尋ねても一向に教えてくれようとはしない。「本家には近づいてはいけない」という言葉を強調だけして。
本家に姉がいるかもしれないと思った柚希は、自分の身も顧みず本家のある村へ向かうことにした。そこではなんと先祖代々続く呪いや、それをおさめるための残虐な行為、手首の奉納が定期的に行われていて、姉も薬で洗脳状態にさせられ加入させられていたのだ。
そこから先祖の呪いを解くために行われていた手首をおさめることを前提に、姉は変な家を建てていったのだが、クライマックスは予期しない終わり方で幕を閉じた。
実は姉や子供は殺人を犯していなかったのだ。では誰が代わりに手首を奉納していたのか….
これは推測だが、河川敷でホームレスへのボランティア活動をしていた母、喜江ではないかと思われる。娘を守るために自分が犠牲になる、そんな親の子への愛が垣間見えたラストシーンであった。
映画変な家を観た感想
根幹の謎を解き明かすために、村へ繰り出すのですがここからはほとんどホラー映画でした。残虐なシーンやおどろかし要素満載で、日本のホラー映画らしい展開が進んでいきます。とはいえお化けなどは出てきませんし、人間の心の汚い部分が見え隠れしてある意味ホラーとも言えます。
この作品を通じて人の信仰への忠誠心が一番怖いと感じました。一種の宗教のように呪いという文化を作り出し、残虐な事件を繰り返してしまう人間は見えないお化けや幽霊よりもよっぽろ恐ろしいものだと言えます。
原作となっている雨穴(うけつ)さんという方が原作のホラー作家であり、話題のYouTubeを運営している方です。この方のホラー作品はこの変な家以外にもたくさんあり、今後ももしかしたら映画化されるかもしれません。
ぜひ、映画を観る前でも観た後でも話題となった雨穴さんの動画も合わせて見てみてください。映画とはまた違った独自のスタイルで事件の闇を解き明かしていくストーリーはとても面白いです。